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FOR IMMEDIATE RELEASE: 04/11/2025
スマホ採用でCOEが拡大、車載ディスプレイの新動向も~4/22セミナーの直前解説 (1)
FPD技術/設備投資/製造装置担当 アソシエイトディレクター Jayden LeeCounterpoint Research FPD部門 (韓国) -
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電子デバイス産業新聞 (4月17日号の原稿)
カウンターポイントリサーチ FPD部門 (旧DSCC) は、4月22日 (火) に東京コンファレンスセンター・品川5階大ホールにて「FPD産業分析セミナー 2025年前期版」を開催する。FPD技術/設備投資/製造装置担当アソシエイト・ディレクターのJayden Lee氏に、講演の主なトピックスや昨今の市場動向などについて伺った。
―今回の講演のホットトピックスについて教えてください。
Lee) さまざまなディスプレイの採用が進む車載向けや、今後拡大していく見通しのCOE (Color Filter on Encapsulation) 技術の動向について詳述する予定だ。
車載向けでは、LCDやOLED以外にも、フロントガラス全面に映像を投影できるHOE (Holographic Optical Element) の検討が進められている。助手席でも奥行きのある映像を見ることができ、これまでの平面のディスプレイパネルから情報を得るだけではないディスプレイ方式への注目度が高まっている。このほか、OLEDをFMM (Fine Metal Mask)+ウエットエッチング以外の方法で製造することで、車載向けでニーズが高い、異形パネルの面取り効率を上げようという動きも出てきている。
―COEはフォルダブルでの採用が進んでいますね。
Lee) これまでCOEは、なるべく部材点数を減らして、折り曲げ部分の応力による負荷を抑えたいというニーズからフォルダブル向けに進展してきた技術だが、今後はフラットなスマートフォンにも導入され、拡大していく技術と見ている。2026年発売のサムスンのGalaxy S26 Ultraに採用され、27年にはiPhoneの一部モデルにも採用される可能性がある。
スマホでは、すでに十分に高解像度化が進み、低消費電力に効果的なLTPO (Low Temperature Polycrystalline Oxide) も採用され、技術的な差別化が難しくなってきている。今後のスマホでは、バッテリーも薄くしていく傾向にあるため、OLEDの発光効率を下げてしまう円偏光板を無くすことで、消費電力に寄与させたい考えだ。
―COEが増加すると露光装置関連の需要も増えると考えられますね。
Lee) 露光やドライエッチング関連装置のほか、比較的低温に対応するオーブンも必要になると聞いている。このほか、バックプレーンでもブラックPDL (Pixel Defining Layer) が増えることから、さらに露光やドライ関連、材料関連の需要が伸びるとみている。
―OLEDの大型生産拠点の動向については。
Lee) SDC、BOE、ビジョノックスにより第8.7世代工場の建設が進められており、その中でも新しい製造方法であるマスクレスOLED、例えばジャパンディスプレイ (JDI) のeLEAPやビジョノックスのViPなどだが、これらについて近況を述べる。同方式のOLEDにはSDCも着手しており、各社で呼び方が異なるため、当社ではPhoto Patterned OLEDと統一した。
新しい動きとしては、SDCがPhoto Patterned OLEDの技術確立に乗り出したことが挙げられる。SDCはAMATのMAXOLEDソリューションを導入し、協業してG5.5ラインで開発を進めている。しかし、2025年内に成果が出るわけではなく、ビジョノックスやDDIの動向を見ても、しばらくは従来通りの蒸着+FMM方式が主流となるだろう。
このほか、韓国のOLEDテレビのプレミア価値を追い越しつつある、中国のLCDテレビの動向などもお伝えしていく。
(聞き手:電子デバイス産業新聞 澤登美英子記者)
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