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FOR IMMEDIATE RELEASE: 01/10/2024


2024年のFPD市場トレンド
DSCC アジア代表・田村喜男

DSCC Japan (東京) -

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第71回 DSCC田村喜男のFPD直球解説 (電子デバイス産業新聞)

DSCCでは、2024年のFPD需要面積 (液晶+有機EL) の伸び率を前年比5.9%増、生産能力の増加率を同3.2%増と予測している。いずれもマイナスだった2023年から回復する見通しで、製品在庫が正常化して市況が上向くと見込まれる4-6月期から復調を感じられるようになるだろう。

テレビ市場では、120Hz以上の倍速駆動技術が注目を集めそうだ。倍速駆動技術は、これまでゲーミングモニターなど特定用途やハイエンド用途に限って適用されてきたが、直近ではテレビへの搭載に向けた関心も高い。量子ドット+ミニLEDバックライトを搭載した上位モデルへの採用が見込まれ、回路周りに変化が起きそうだ。

ミニLEDバックライト搭載モデルも増える。これまではCOB (Chip on Board) が主流だったが、グローバルテレビブランドも搭載を進めるため、ローコスト対応としてPOB (Package on Board) がラインアップに入ってきそうだ。

IT市場では、Appleが有機ELを搭載したiPadを5月にリリースする計画である。パネルは、LG Display (LGD) とSamsung DisplayがG6ラインで製造し、1-3月期から供給する見込みで、タンデム構造+LTPOバックプレーンという1枚の薄型リジッド基板仕様になる。

スマートフォン市場は、台数ベースで2023年が5%減、24年が3%増と予測している。Samsungは2024年からギャラクシーSシリーズの3モデルでバックプレーンをすべてLTPOにする。Appleは2025年からiPhomeの4モデルすべてをLTPOにする予定で、それに備えたLTPO化の波が来る。まだ量産に苦労しているが、いずれ中国メーカーもこの流れに追随してくるだろう。

AR/VR市場では、MetaのQuestをはじめ2023年の売れ行きが良くなかった。2024年は若干のプラス成長が見込まれるが、当初想定した市場規模からは1年遅れる。約3500ドルという高価格のApple Vision Proが登場してくるが、年間出荷台数は30万台であり、次の普及モデルがどうなるかが焦点。2025-26年の市場の立ち上がりに期待したい。

事業の面からは、インドのVedantaが液晶パネル工場ではなく、まずモジュール工場を建設することを決めた。テレビ用パネルのモジュールから最終セットまで組み立てるとみられ、シャープディスプレイプロダクトが有力なパネル供給先として名乗りを上げている。

また、広州G8.5液晶工場の売却をSkyworthと交渉していたLGDは、新たにBOEとも交渉を開始した。仮に、BOEへの売却が決まれば、IT用のG8.7有機ELへの投資資金の一部を得られる反面、Samsung VDにテレビ用液晶パネルを供給できなくなるため、サプライチェーンに大きな影響を与えそうだ。

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