製品化ラッシュの倍速駆動120Hzスマートフォン

Published 6月 22, 2020

動画をより滑らかに表示したり、ゲームのパフォーマンスをよりよくするために、画面の駆動周波数(1秒間に書き換える回数)を通常の60Hzから高くすることは非常に有効である。 液晶TVでは倍速駆動(120Hz)などと表現されるが、画面に応答速度の速いOLEDを採用したスマートフォンは、倍速駆動は不要という考えもあるが、OLEDや液晶はどちらも「ホールド型」のディスプレイである。即ち、例えば60Hzで駆動すると、1/60秒(約16.7ミリ秒)の間はずっと同じ画像が表示(ホールド)されており、16.7ミリ秒が経過すると次の画像に切り替える方式を「ホールド型」と呼ぶ。人間の目の錯覚で画像が切り替わった瞬間、まだ前の画像が脳に残っているため、残像として感じてしまうので、動画のボヤケ感につながる。これを防ぐために、駆動周波数を高くしたり、黒い画面を挿入したりすることが行われている。

スマートフォンにおいても120Hz以上で駆動することが出来るモデルが増えてきており、2020年末までに発売される機種は35機種に上る。主に、ハイエンドの機種やASUSのROG Phoneのようにゲームに特化した機種が多いが、なかにはRealmeのX50 5Gシリーズのように5Gでかつ120Hz駆動でも液晶機種ならば300ドル以下、OLED機種ではZTEのNubia Playは約310ユーロで販売される機種もある。引き続き動向に注目し、DSCCの”Quarterly OLED Shipment Report”にも倍速駆動情報を追加していく予定である。

また、駆動周波数を上げると消費電力が上がるので、例えばSamsungのS20 5Gは120Hz駆動時にはQHD+の解像度からFHDに落とすなど、消費電力があまり増えない工夫を行っている。

2020年末までに発売される駆動周波数の高いスマートフォン (備考に記載のない機種はOLEDで120Hz駆動)

表: DSCC作成

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Written by

Hiroshi Tsutsu

tsutsu@displaysupplychain.com